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『般若心経から学ぶ(2)』

心のコラム73で、色即是空(しきそくぜそく)を学びました。

形あるものは、いつか壊れ、移りゆくものだということでした。
形あるものに拘ってはいけないですよ。空しくなりますよ。

こういう意味になります。

ただ、これだけで終わってしまうと、虚無感だけになってしまいます。

この世の形あるものは、すべて無くなってしまうんだから、
空しいなぁ〜という気持ちだけで終わってしまいますので、
これをさらに否定するのが、次の空即是色(くうそくぜしき)です。

形あるものを否定して、その否定した虚無を否定すると、
じゃ、形あるものは大事なんじゃないか!となりますが、
最初から、「形あるものは大事ですよ」と言われるのと、
一度、「形あるものはいつか無くなりますよ」と言われてからでは、
形ある物の重みが変わってきますよね。

同じ形あるものでも、実感してから否定するのと、
実感していないで否定するのとでは、捉え方が変わります。

「色即是空 空即是色」というのは、いつも二つの考え方で、
自分の人生を眺めて生きていきましょうという教えです。

空しい気持ちに一度なると、人はそこから何も学ぼうとしません。

人は何だか、寂しいし空しいし〜となると、無気力になるか、
それを誤魔化すために恋愛をしたり、仕事に没頭したりします。

今、鬱になる人が増えているのは、この空しさの処理をせず、
ただただ仕事をして誤魔化したり、依存的な恋愛を繰り返したり、
人へ攻撃をすることで、気分を晴らした結果ではないでしょうか?

空しさを自覚していない人も、最近では多くなっているようです。

空しいと自覚していないけど、何だかイライラしたりするのは、
空しさに徹しきれていないからだと思うんですね。

空しいと思い悩まないから、救われようとも思わないので、
安らぐことが出来ず、不安になり、
イライラしてくるという状態になるではないでしょうか?

こうなると、かなり悪循環な感情ですよね。

般若心経の「色即是空 空即是色」は、
空しさに徹して生きなさい、そうすると今まで当たり前にあったものが、
大切に思えてきて、自分の人生にも価値が出てきて、
人生の意義のあるものになると、言っているのだと思います。

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