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要因はたくさんありますが、人間関係の問題はまず、自分と他人との境界線が曖昧な人ほど起きやすいということが挙げられます。
他人は他人、自分は自分という境界線が曖昧な為に、他人にたいしての欲求が多くなったり、逆に誰かれ構わず気を使い過ぎてしまったりすることで、疲れ果ててしまうのです。
他人と自分とは違うんだ!という考えが、しっかりと身についていない人は、他人は自分と同じような考えになるだろうと、勝手に思い込んでしまいます。
勝手に思い込んだ揚げ句、違う意見だったり、反論されたりすると、裏切られたような気持ちになってしまうのです。
以下の事例をもとに、問題のある人間関係を分析してみましょう。
夫と1歳の子どもの3人で暮らしています。週末に夫の実家に子供を連れて帰った時の話です。子供がやっと少し会話ができるようになってきたのですが、姑が私の子供に「おばあちゃん、ばあば。」と呼ばせるように話しかけていました。
私の妊娠がわかると、姑は「おばあちゃんと呼ばれるのは嫌だ!おばあちゃんって言ったら罰金もらうから!」と言って、罰金箱を居間に置いたんです。夫は冗談なんでしょうが、「おばあちゃん!おばあちゃん!」と連呼し、罰金を100円ずつ罰金箱に入れていました。
そんな事があったので私は自分の子供に「おばあちゃんって言っちゃダメよ。罰金取られちゃうよ。」って言ったんです。そしたら夫も姑も、私がひどい事を言っているようなことを言うんです。私が妊娠したときに「おめでとう。」の一言も無かったのに、私がそういうと文句を言うなんて、どうかしてます。
私は妊娠中も、出産も、私の実家の母に面倒を見て貰いました。自分の子供も姑には本当は会わせたくありませんが、そうすると私の実家に今度は姑が電話をして「孫に会わせてくれない。」と愚痴をこぼすんだそうです。無神経な姑が悪いのでしょうか?それとも、神経質な私が悪いのでしょうか?
嫁と姑の人間関係は、長い間よくある揉め事とされてきていますが、どうして上手くいかないのでしょう?まずはメカニズムをご説明いたします。理解できれば、意外にすんなり受け止められることも多くありますので、なぜ揉めるような事になるのかを先に説明させて頂きます。
人間関係の基本は、信頼関係です。信頼関係は時間をかけて作り上げていくものですが、夫と嫁の間柄は、交際当時からある程度の期間を費やして、信頼関係を築き上げて、夫婦という単位になります。しかし両家の家族とは、信頼関係を築く時間が殆ど無いにも関わらず、結婚してすぐに家族という単位になってしまうのです。
信頼関係ができる前に、家族という単位になってしまい、世間や自分や、自分の親などの価値観を感じ取って生きている私たちは、心の中では信頼していない人を、信頼しているように振舞うことで、心の葛藤が生まれます。自分に嘘をついているような状態で互いに接するようになることで、心がストレスを感じているのです。
信頼関係を先に作ることで、長い付き合いになっていく姑とも、次第に打ち解けてきます。肝心なのは、嫁、姑、どちらともに何か嫌なことを言われたり、されたりした場合は、それを怒らずに伝え、どういう気持ちになったかを相手に理解して貰います。「お互いにそうしましょう。」と最初に取り決めをしておき、罪悪感を持たずに相手に伝えて下さい。
同世代の友達となら出来る事を、嫁、姑の間でしないのは、最初に無意味な遠慮があるからです。無意味な遠慮をする人は、最後に遠慮が恨みに変わりますので、遠慮しないで言えるように、最初に取り決めをします。
先の事例のように、すでに問題が起こっている場合は、まず問題が起こっていると認識した方が、上記の解決策を相手に提案してみましょう。怒りの感情は出さないと恨みに変わってしまい、余計にひどい関係になってしまいます。ですので、怒りは怒りとして、相手に理解して貰う事が必要になります。
信頼関係を築くのには、時間がかかりますので、これらを実行したからといって、すぐに問題が解決されないと思いますが、繰り返し、繰り返し、行っていきましょう。それでも解決しない場合は、嫁、姑以外の人間関係(例えば嫁・夫、または姑・舅)がこじれている場合があります。この場合は、先にこの人間関係を修復すことが先決にりますので、どこに問題があるのかを、しっかり見極めて実行に移していって下さい。